『校報』第111号(ブログ版・その10) 図書館の窓から その7

図書館の窓から その7

 

 

 生徒の皆さんは今年度何冊の本を読んだでしょうか。その中には普段手にとらない本もあったのではないかと思います。友達や先生、また授業をきっかけに新たな世界の扉を開くことができたら幸せですね。図書館には未知の世界への扉がたくさんあります。1冊でも多くの本を読むことが皆さんの心を豊かにし、たくましくするはずです。 (図書館長 原 夏絵)

 

 

図書館と教科授業のつながり

 

 図書館には展示スペースが9つあります。1〜2年前まではこの半分ほどのスペースしかありませんでしたが、校内の廃棄机を活用し、設置しました。理由は、館内展示が生徒の読書活動を促進するためです。本校には3万8千冊ほどの本が所蔵されておりますが、その中から読みたい本を見つけ出したり、自分に合った本を見つけ出すのは簡単なことではありません。また普段読まないような本と出会う機会も読書体験を充実させる大事なきっかけとなります。そのため、展示で本を面出ししたり、何かと関連付けて来館者の目に留まるようにしたりすることで、より豊富な読書機会を提供できると思うのです。本校図書館には、授業の関連本を並べた展示があります。その中で、最近授業とタイアップした展示をご紹介します。
 ある高校生の古典の授業と図書館がタイアップしました。古典の担当教員より授業で生徒に紹介した本のリストをもらい、図書館でその本の展示を始めたのがきっかけです。源氏物語や平家物語、伊勢物語などの古典関連本を手軽に持ち運べる文庫サイズのものから写真が豊富な大型本サイズのものまで並べました。リストに記載されている本以外も並べています。古典の本特有なのか、色鮮やかな本が集まり展示全体が華やかになりました。華やかな展示が目に留まりやすいのもあって、この授業を受講していない生徒も借りることが多々あり、他の生徒の読書活動にも影響を与えたと感じております。
 その後、展示に教員のメッセージ付きの「古典文学読書記録シート」が設置され、これらの本を読み、シートにあらすじや感想を書いて提出するようなシステムができました。まさに教科授業と図書館のタイアップです。普段あまり図書館を利用しない生徒も、この機会に足を運ぶようになります。

 

 

図書委員会活動と教科授業のつながり

 

 生徒図書委員会は近年、文化祭で「影絵紙芝居」を上演しています。一昨年度からはストーリーや絵、BGM編集も委員がオリジナルで作っています。ナレーターや登場人物の声も生徒が担っています。今年度は2作品上演しました。「まほうの赤いハイヒール」と「蛍の恋」です。昨年度と異なる点は、2作品上演ということと、影絵作品にあらゆる技法を加えたことです。さらに魅力の一つは、古典の世界を表現したことにあります。実は「蛍の恋」は、先ほどの古典の授業からヒントを得てつくられた作品だったのです。ストーリー担当だったある生徒は授業で扱われた切ない伊勢物語の中のお話に感動し、影絵紙芝居の題材としました。ポイントだけおさえて、あとは不自然にならないようオリジナルストーリーを仕上げていきました。影絵と古典の世界は非常に相性が良く上品な作品となりました。
 文化祭後の古典の授業では「蛍の恋」を、文化祭上演時に録音した音声と、スライドで受講生徒に見せる機会がありました。たった10分間の短いお話ですが、何ともいえないその切なさや委員の演出(BGM・声優)に、皆が惹き込まれていった瞬間がわかりました。
 授業と図書館が連携すると、生徒の学びがより一層深くなることがあります。それは「学校図書館」という場所が、本来、学校での「学びの中心」として存在するからです。本校の図書館が、生徒の自主的な学びや学びたいと思う気持ちに対してサポートできる場所であるよう努めていきたいと思います。(司書教諭 九渡 愛美)



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