1・2年生対象の大学連携理科実験教室

9月29日(土)、今年度2回目の「1・2年生対象大学連携理科実験講座」が行われました。


この講座は、関東学院大学の実験室で大学の機材を使い、大学の先生に教わりながら本格的な実験を行うものです。
毎回2つの講座が用意され、それぞれ希望した生徒が集まります。今回は「コンピューターの基礎〜ディジタル演算」の講座の様子をお伝えします。

この日の先生は、関東学院大学理工学部情報学系の教授の方です。先生は人工知能、知能ロボティクス、ソフトコンピューティング、ニューラルネットワークなどを専門にされています。まさに時代の最先端の研究です。


この日の授業では「E-Station」という電気、電子の学習ができる実験キットを使って、コンピューターの元になっているディジタル回路を作成し、その動作を観察する実習を行います。
「E-Station」はブレッドボードという基盤に簡単に電子回路を組み立てることができ、それにつなぐ電源、電流や電圧を測定するオシロスコープまでがセットになった便利なキットです。大学生の基礎的な学習にも用いられているようです。実際に接続しながら、「E-Station」の基本的な使い方を学んでいきます。


先生から基本ゲートであるNOT,AND,OR回路について学び、それを組み合わせたNAND回路やNOR回路についても教えてもらいました。これらの回路を膨大な数組み合わせて、パソコンやスマホができているそうです。


話はちょっと難しかったですが、いよいよ実験です。NOTゲート,NANDゲート,デコーダ回路(メモリ素子の元)のいずれかを選んで回路を作ります。プリントや見本の回路を見ながら組み立てます。作業に入ると、みな無言で黙々と作業に没頭していました。



時間が足りず、完成した生徒は少なかったですが、回路の動作をお手本の回路を使ってみんなで確認しました。完成した生徒も少しの組み間違いで、正しい結果が得られなかったようです。正確さが問われる緻密な作業でした。


本校でもクロームブックが導入されたり、授業でプログラミングが扱われるようになったりと、ICT機器にふれる機会が増えています。将来関東学院大学に進み、エンジニアとして羽ばたく生徒が現われることを楽しみにしています。


アラスカ研修説明会の様子

9月15日(土)に本校の多目的ホールにおいて来年の1月27日〜2月2日に行われる『アラスカ研修』の説明会を行いました。この研修は3年生以上が対象となり、第4回を迎えることになりました。



アラスカ研修はアラスカの自然を体験しながらオーロラの観測を行う中で、犬ぞり等も体験できることや、アラスカ大学に行きオーロラについて深く学ぶこともできることなどを担当の方より説明をして頂く中で、アラスカは−30℃の気温になるので息は深く吸ってしまうと息ができなくなってしまうことなど普段の生活では体験できないようなお話もして頂きました。



今回の研修を終えると次回からのアラスカ研修の募集は隔年となります。多くのご参加をお待ちしております。
 


6年生の化学実験【タンパク質の性質】

本日は6年生の化学の授業の実験についてご紹介いたします。

定期試験が終わった次の週は、答え合わせや残りの時間に授業や入試問題演習を行いました。
6年生の化学では、試験範囲でもあった「タンパク質の性質」についての実験を行いました。
タンパク質の変性や色々な化学反応を学びましたが、色や変化の様子などは実際見ないとわからないところが多くあります。
化学を選択し、2年間学んだので化学の面白さや不思議さを感じてもらおうと思い、実験を計画しました。

用いたのは卵白です。身近にある食品です。
卵白を水に溶かしたものをタンパク質水溶液として、タンパク質の色々な性質を実験から学びます。
多くの反応があるので試験管を多く用意して実験を行いました。
最後の実験ということもありみな一生懸命取り組み、教科書などを見ながら班のみんなと相談して実験プリントを埋めていました。
生徒たちは、同じ卵白なのに様々な反応を示すことに驚いていました。
化学に対する興味がさらに沸いてくれることを願っています。



これから理系の大学に進む生徒は、多くの実験を大学で行うことでしょう。
化学の面白さを体験し、学びの糧にしてもらいたいと思います。


2017年度 1、2年生対象大学大学理科講座「金属イオンの検出と分離」

本日は11月25日(土)に行われた1、2年生対象大学連携理科講座の1つ『金属イオンの検出・分離』についてご紹介いたします。今年度の大学連携理科講座についてはこちら(リニアモータープログラミング高分子摩擦放射線)をご覧ください。

今回担当してくださったのは、関東学院大学理工学部理工学科生命学系の飯田博一先生です。飯田先生は有機化学を基盤とした生命科学研究「ケミカルバイオロジー」の分野が専門で、有機化合物による生体機能のコントロールを目指した新しい物質の開発やその性質解析などの研究を進めています。

実習した実験室は、まさに大学の研究室という感じの部屋で、多くの実験道具や薬品があり、大学生が日々実験をしている雰囲気を感じました。
今回は銀イオンと鉛イオンの沈殿についての実験でした。銀イオン、鉛イオンともに自然環境下には入れられない有毒な物質なので、それを分離、検出することはとても大事なことです。


実験では、試験管に銀イオン、鉛イオンの水溶液を少しずつ入れ、そこに水酸化トリウム水溶液やアンモニア水、塩酸などを加えて反応を観察しました。
初めに白色や褐色の沈殿が生じたけれど、さらに数滴同じ溶液を加えると沈殿物がきれいになくなる反応に生徒は驚いていました。
鏡のような銀を析出させる実験(銀鏡反応)も行いました。試験管が鏡のようになるのを見て感動している生徒もいました。



小さな試験管の中で色々な反応を見て、化学の不思議さや面白さに触れられたと思います。今後の理科の学習や将来の進路に一助になることを願っています。


2017年度 1、2年生対象大学理科実験講座 【自然界の放射線】



本ブログでは、11月25日(土)に行われた1年生・2年生対象の大学連携理科講座
の1つ『自然界の放射線』についてご紹介いたします。

今回講座を担当してくださったのは、関東学院大学理工学部理工学科土木学系
の前田直樹教授です。地球に関する知識を学ぶ『地球科学』が専門の先生は、
地震学および地球内部物理学、主に発震機構や地震活動の研究をされています。
毎年この1年生・2年生対象の大学理科講座を担当していただいています。

講座の始めは放射線についての基礎知識を学びました。原子や分子についてな
ど、まだ理科では学習していない内容で難しいと感じたかもしれませんが、丁
寧な説明をして頂き、準備が整いました。

次に、放射線を測定することができる装置の使い方を教えてもらいました。講
義を受けた机の放射線を測ったところ想定結果は0.035マイクロシーベルト毎時
でした。そのことから自然界に存在する多くのものから放射線がでていること
を教えて頂きました。



続いて、装置を持って大学キャンパス内の色々な場所の放射線の値を測定しま
した。フォーサイト前や大学図書館まえを測定すると0.100マイクロシーベルト
毎時と少し大きな値が測定できました。



どのような場所や素材が放射線の値に左右されるのか調べるため生徒たちは様々
な場所を測定しました。木やガラス、石碑など興味を持った場所に行って積極的
に調べる様子が見られました。



高い数値を表した場所は、雨樋の下の土の部分でした。雨樋の下や風通しの悪い
場所には、原発事故によって生じた放射性物質を含む塵や埃が集まりやすいので
高い数値になったそうです。今でこそ高い数値は見られませんでしたが、原発事
故が起こった直後は、今よりも高い数値を示していたそうです。原発事故の影響
の大きさについても学べたのではないかと思います。

大学と隣接しているメリットを生かして様々な取り組みを連携して行っておりま
す。1つ1つの経験を成長につなげて欲しいと思います。


6年生の化学実験【金属イオンの沈殿】

本日は6年生の化学の授業の実験についてご紹介いたします。

6年生の化学の授業では、先日まで無機化学を学習していました。
その最後に金属イオンの沈殿反応や色などを学びました。
実物を見ることによる知識の定着を狙い、化学にさらに興味を持ってもらおうと思って実験を行いました。

今回は12本の試験管を用いて金属イオンの沈殿反応実験を行いました。
久しぶりの実験ということもあり、生徒はやる気十分でした。
初めに実験で用いる溶液を各班で作りました。溶液作りと同時に、用いる試薬が加熱することによってどのように変化するかも観察しました。
用意した各溶液にプリントで指示された試薬を加えていき、変化を観察しました。
試薬の種類によって色々な色の沈殿が生じることに驚いた生徒が多くいました。


最後に今回の金属イオンの反応を利用した「化学マジック」を見せました。
ある溶液を手のひらに塗っておき、別の溶液を薬さじにつけて手のひらをなぞってみます。そうすると、なぞったところがあたかも切れて血が流れているように見えるというマジックです。生徒たちから大きな歓声があがりました。

化学での受験を控えている生徒にとって、今回の実験が良い結果、学習の助けにつながることを願っています。


5年生化学基礎 中和滴定

本日は5年生化学基礎で行った中和滴定の実験をご紹介します。

座学の授業で中和反応や中和滴定、実験で使用するガラス器具について学習しましたが、実験をすることでさらに理解が深まっていきます。ガラス機器の使い方や指示薬の色の変化、pHの変化などは実験を行ってみないとわからないところもあります。
今回は、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和滴定と、指示薬(BTB溶液、フェノールフタレイン溶液、ムラサキキャベツの煮汁(アントシアン水溶液))の色の変化を見る実験を行いました。

初めて触れる実験器具や指示薬の色の変化などを見て、生徒は楽しみながら実験を行っていました。また、中和滴定の難しさも感じた生徒もおり、次はもっと上手くやりたい、という生徒もいました。回数を重ねるごとに手際が良くなり、またわからないところなどは相談しながら実験しており、感心しました。


この単元の理解が深まり、さらに化学への興味をより持ってくれることを願っています。


中学理科夏季補講2〜平潟湾〜

本日は夏休みの8月25日(金)に行った中学理科補講2についてお伝えいたします。
前回の中学理科補講1(人工イクラ)についてはこちらをご覧ください。

夏休みの補講の一つとして、中学理科の授業では扱わないようなフィールドワークを行いました。
本校の近くには平潟湾があります。
潮が引くと干潟があらわれ、多くの海洋生物などを見ることができます。
高校の生物選択者は授業の一環として、毎年干潟に行き様々な生物を観察しています。
中学理科の授業では今回のようなフィールドワークは行っていないので、参加した生徒にとっては新鮮だったのではないでしょうか。

着替えをして、熱中症対策のための帽子と水分を持って干潟に行きました。
生物部の部員が色々サポートしてくれました。
生物部は、平潟湾の生物調査のため日頃より干潟に降りたりしているようです。
経験者がサポートしてくれたので、非常に心強かったです。


いざ干潟に降り立ってみると、多くの生物を見ることができました。
多くの生徒が夢中になって活動していました。


今回の理科補講を通して、生き物に対する興味・関心が増し、高校での科目選択の一助になることを願っています。


中学理科夏季補講1〜人工イクラ〜

本日は夏休みの7月26日(金)に行った中学理科実験補講1についてお伝えいたします。

夏休みの補講の一つとして、中学理科の授業では扱わないような実験を行いました。
今回のテーマは「人工イクラ」です。
「つかめる水」として取り上げられているものと同じものです。
ただ人工イクラを作るのではなく、固まるために必要な物質を10種類用意した水溶液の中から見つけ出すという実験にしました。


実験終了後には、それぞれの班にタブレットを渡し、調べ学習を行いました。
今回の化学反応について一生懸命調べ、話し合っていました。


今回の補講は、中学3学年全てを対象にしたものでした。
そのため、1年生や2年生にとっては「イオン」は習っていません。
聞いたこともない物質もあったと思います。
それでも同じ班の生徒と話し合いながら実験を進めていました。

多くの物質から共通の性質を見つけ、その規則性を見つけることは、理科の実験を進める方法の一つです。今回の理科補講を通して、さらに理科に興味をもち2学期からの授業・実験に生かしてもらいたいです。


6年生物選択者課題研究発表会

7月12日(水)6時限目から放課後の時間を利用して、6年生生物選択者による「課題研究発表会」を行いました。

この行事は、生物分野の学習の総決算として、毎年この時期に行われるもので、今年は17組35名の生徒が発表を行いました。聴衆は来年発表者となる5年生の生物選択者と理科教員の他、他の6年生の生徒や教員も参加してくれました。



研究内容の例をいくつか挙げると、
「ウズラの発生と孵化」
「最終収量一定の法則は成り立つのか?」
「洗剤に含まれる酵素の失活について」
「外液の濃度によるプラナリアの再生への影響」
「卵を用いた人工透析に関わる実験」
などです。

生徒はそれぞれ興味を持つ分野から自分の研究内容を決め、その研究成果をまとめて発表しました。早い者では半年くらい前から実験に取り掛かり、何度も試行錯誤を繰り返して、また時には研究テーマを一から見直して、一定の結論にたどり着いています。また最近では、期末試験や受験勉強の合間を縫って、発表会に向けた原稿の準備に勤しむ姿が見られました。

ここ数年感じることですが、生徒達のPCを用いた発表技術の進歩には目を見張るものがあります。今年の生徒達も、PC原稿を含めた発表の出来栄えでは過去最高だったと思われます。

一方で、理科の学習内容の増加、学校の授業時間数の増加、情報の多様化と厖大化などのため、生徒自身が実際に生き物に向かい、実験や観察をする機会や時間をなかなか確保できていない現状も否めません。

今回の研究と発表が、大学進学後の研究や論文発表に生かされることを願いつつ、四半世紀を迎えた本校の「生物選択者課題研究発表会」が、次年度も生徒たちにとってより良き経験となるよう、私たちも知恵を絞っていきたいと考えています。



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